
外国人採用で多く利用されている在留資格の一つが
「技術・人文知識・国際業務」
いわゆる
「技人国(ぎじんこく)」ビザです。
ITエンジニア、通訳、営業、マーケティングなど
ホワイトカラー職種の外国人採用の中心となる在留資格です。
しかし実務では
・この仕事は技人国に該当するのか
・外国人に現場作業をさせても良いのか
・会社規模が小さいとビザが取れないのではないか
といった相談を多くいただきます。
実は技人国ビザでは
企業(受入機関)が「カテゴリー1〜4」に分類されており、
企業の規模によって提出書類や審査方法が変わります。
最近は技人国ビザの審査が厳しくなっている、(今後厳しくなる)傾向にあるので、要件や制度をしっかり理解することが重要です。
また、本来は技人国ビザでは就労できないはずなのに不法に就労させているというケースもあります。その場合、不法就労助長罪(5年以下の拘禁刑又は500万円以下の罰金※併科あり)に問われる可能性もあり、制度理解と注意が必要です。
この記事では行政書士の視点から
・技術・人文知識・国際業務ビザとは
・該当する仕事内容
・企業が注意すべきポイント
・受入機関カテゴリー
について分かりやすく解説します。
技術・人文知識・国際業務とは
技術・人文知識・国際業務とは
自然科学または人文科学の専門知識を必要とする業務
または外国文化に基づく感性を必要とする業務
に従事する外国人の在留資格です。
簡単に言うと
大学などで学んだ専門知識を活かすホワイトカラー職種
が対象となります。
そのため
単純労働は認められていません。
この点を理解せず雇用すると
・在留資格不許可
・資格外活動
・不法就労助長
などのリスクがあります。
技人国ビザで認められる仕事
技人国ビザは大きく
3つのカテゴリーの業務に分かれます。
① 技術(理系分野)
自然科学の専門知識を必要とする業務です。
主な職種
・ITエンジニア
・システムエンジニア
・プログラマー
・機械設計
・CAD設計
・建築設計
・研究開発
IT企業や製造業で多いカテゴリーです。
② 人文知識(文系分野)
人文科学の知識を活用する業務です。
主な職種
・営業
・海外営業
・貿易業務
・経理
・人事
・マーケティング
・商品企画
・広報
このカテゴリーでは
大学専攻と業務内容の関連性
が審査で重要になります。
③ 国際業務
外国文化や外国語を活用する業務です。
主な職種
・通訳
・翻訳
・語学教師
・海外マーケティング
・海外取引業務
・デザイナー
外国語能力や外国文化の理解が
業務に必要であることがポイントです。
技人国で認められない業務
技人国では
単純労働は認められていません。
例えば
・工場ライン作業
・倉庫作業
・建設現場作業
・飲食店ホール
・コンビニ業務
などは基本的に該当しません。
ただし
例)
NG例
店舗スタッフ
OK例
外国人向けマーケティング担当
のように
業務設計によって許可可否が変わるケースもあります。
技人国ビザの審査ポイント
入管審査では主に次の点が確認されます。
学歴と業務の関連性
例
経営学部 → 営業
情報工学 → ITエンジニア
給与水準
外国人だからといって
日本人より低い給与は認められません。
企業の安定性
・売上
・決算
・事業内容
など企業の実態も審査対象になります。
技人国ビザの「受入機関カテゴリー」
技人国ビザでは
受入企業がカテゴリー1~4に分類されます。
これは企業の規模や税務状況などに応じた
入管の審査区分です。
カテゴリーが上位になるほど
・提出書類が少ない
・審査がスムーズ
になります。
カテゴリー1
最も信用度が高い企業です。
例
・上場企業
・国や地方公共団体
・独立行政法人
・特殊法人
など。
提出書類が最も少なく
審査も比較的簡略化されています。
カテゴリー2
一定規模以上の企業です。
具体的には
給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表において
給与所得の源泉徴収税額が1000万円以上
の企業です。
中堅企業や安定企業が該当します。
提出書類も比較的簡略化されています。
カテゴリー3
多くの中小企業が該当するカテゴリーです。
具体的には
給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表において
給与所得の源泉徴収税額が1000万円未満の企業
が該当します。
また、次のような企業もカテゴリー3に含まれます。
在留申請オンラインシステムの利用について
入管から承認を受けている企業
多くの一般企業はこのカテゴリーです。
この場合
・決算書
・会社概要
・事業内容資料
などの提出が必要になります。
カテゴリー4
以下のような企業が該当します。
・設立したばかりの会社
・決算書がまだない会社
・カテゴリー1~3に該当しない企業
このカテゴリーでは
事業の実在性や継続性
を慎重に審査されます。
そのため
・事業計画
・契約書
・取引先資料
などを提出するケースがあります。
中小企業でも技人国ビザは取得できる?
結論から言うと
可能です。
ただし
・業務内容
・会社の事業内容
・給与水準
をしっかり整理して申請することが重要です。
特に
設立間もない会社(カテゴリー4)
では
事業の実在性を説明する資料が
許可のポイントになります。
外国人採用でお困りの企業様へ
外国人採用では
・在留資格
・業務内容
・会社の事業
を適切に整理することが重要です。
当事務所では
・技術・人文知識・国際業務ビザ
・特定技能
・経営管理ビザ
・永住・帰化
など
外国人雇用の手続きをトータルサポートしています。
✔ 技人国で採用できる業務か知りたい
✔ 外国人採用を検討している
✔ ビザ申請を依頼したい
✔ 現在雇用している就労ビザで問題ないのか心配
このような場合は
お気軽にご相談ください。
投稿者プロフィール







