
~外国人採用を始める企業が最初に知っておくべきポイント~
外国人材の雇用を検討する企業にとって、「特定技能」ビザはもっとも実務的で現実的な選択肢のひとつです。
しかし、制度の仕組みを誤解したまま採用を進めると、「在留資格が取れない」「支援体制が整っていない」といったトラブルにもつながります。
ここでは、特定技能ビザを取得するために最低限必要なことをわかりやすく整理します。
① 対象となる業種を確認する
まず前提として、特定技能ビザが認められているのは 「特定産業分野」 に限られます。
| 分野 | 主な職種例 |
|---|---|
| 建設業 | 型枠、配管、とび、左官、内装など |
| 造船・舶用工業 | 溶接、仕上げ、塗装など |
| 自動車整備 | 自動車整備全般 |
| 航空 | 空港グランドハンドリングなど |
| 宿泊 | フロント、清掃、接客など |
| 介護 | 介護職員 |
| 農業 | 野菜・果樹・畜産の生産など |
| 漁業 | 漁具の整備、養殖作業など |
| 飲食料品製造 | 食品加工、包装など |
| 外食業 | 調理、接客など |
| ビルクリーニング | 商業施設・オフィス清掃など |
| 素形材・産業機械製造 | 金属プレス、仕上げ、塗装など |
➡ 自社の業種・作業内容が該当しているか確認し、該当していれば特定技能外国人の採用の可能性が高まります。
② 外国人本人の要件を確認する
特定技能1号の在留資格を取得するためには、外国人本人が次の2つの要件を満たしている必要があります。
- 技能試験に合格していること
各分野ごとに定められた技能試験に合格していること。
例:建設分野なら「建設分野特定技能評価試験」、外食なら「外食業技能測定試験」など。 - 日本語能力試験に合格していること
通常は「日本語能力試験(JLPT)N4」以上、または「JFT-Basic」合格が必要。
また、技能実習2号を良好に修了した人は、試験免除で特定技能に移行可能です。
③ 受入れ企業側の要件を整える
企業が外国人を受け入れるためには、次の条件をクリアする必要があります。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 労働条件の適正 | 日本人と同等以上の給与・労働条件であること |
| 社会保険の加入 | 健康保険・厚生年金・雇用保険に加入していること |
| 直接雇用 | 原則、派遣ではなく直接雇用 |
| 支援体制の確保 | 生活オリエンテーションや住居確保などを行うこと |
| 過去5年以内の不法就労助長などの違反なし | 法令順守が必須 |
④ 登録支援機関の選定(または自社で支援体制を構築)
外国人の生活支援は、企業が自社で行うことも、登録支援機関に委託することも可能です。
支援内容は以下のように定められています。
- 住居の確保・生活オリエンテーション
- 日本語学習の機会提供
- 相談対応・苦情処理
- 転職支援(やむを得ない場合)
- 帰国時の手続き支援
👉 建設・介護分野では登録支援機関の活用が多い印象です。
⑤ 申請に必要な主な書類
実際の申請時には、出入国在留管理庁への提出書類が必要です。
| 種類 | 主な書類例 |
|---|---|
| 外国人本人関係 | パスポート、在留カード、試験合格証明書、履歴書など |
| 企業関係 | 登記簿謄本、決算書、雇用契約書、社会保険加入証明書など |
| 支援関係 | 支援計画書、委託契約書(登録支援機関委託時) |
⑥ 在留資格「特定技能1号」の特徴
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 在留期間 | 1年、6か月など(更新可、最長5年) |
| 同伴家族 | 原則不可(特定技能2号は可) |
| 職種変更 | 分野をまたぐ変更は原則不可 |
| 雇用形態 | 原則、フルタイムの直接雇用 |
⑦ よくある失敗例
- 技能試験・日本語試験の順序を誤って進めてしまう
- 建設業において、受入れ計画の認定が遅れてしまう
- 支援計画が実態に合っておらず、入管から補正指示
- 建設業者が派遣的形態で受け入れてしまい不許可
- 支援機関を選ばずに自社でやろうとして体制不備を指摘
⑧ まとめ:まず「制度の理解」と「体制整備」から
特定技能ビザの取得は、外国人本人だけでなく受け入れる企業側の整備がカギです。
最低限の要件を満たし、誠実な体制を整えれば、採用も在留資格取得もスムーズに進みます。
行政書士事務所RTSでは、
「特定技能の登録支援機関申請」「受入れ企業の体制整備」「在留資格申請」までワンストップでサポートしています。外国人雇用の第一歩を確実に進めたい企業様は、お気軽にご相談ください。
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