
近年、人手不足が深刻化しているビルクリーニング業界。オフィスや商業施設、病院などの清掃を担う人材の確保は多くの企業にとって大きな課題です。そこで注目されているのが「特定技能外国人」の受け入れ制度です。今回は、ビルクリーニング分野で外国人を受け入れる際のポイントと注意点を整理しました。
特定技能「ビルクリーニング分野」とは?
特定技能1号の対象分野のひとつに「ビルクリーニング」が含まれています。
対象となる業務は、建物内部の日常清掃や定期清掃など。日本国内での就労を希望する外国人が 「特定技能評価試験(ビルクリーニング分野)」に合格 し、かつ日本語能力試験N4程度以上を有していることが条件です。
在留資格は最大で 通算5年間。現時点では2号(熟練労働者枠)への移行は認められていませんので、受け入れ後のキャリア設計も重要になります。
特定技能評価試験とは?
特定技能外国人が就労するためには、分野ごとの「特定技能評価試験」に合格する必要があります。
- 試験内容
- 学科試験:清掃に必要な基本的知識(清掃手順、用具の使い方、安全衛生など)
- 実技試験:実際の清掃作業を想定した実技(床清掃、ガラス清掃、トイレ清掃など)
- 合格基準
合格者は「即戦力」としての技能を証明できるため、企業としても教育コストを軽減しつつ採用可能です。 - 試験実施国
日本国内だけでなく、フィリピン、ミャンマー、インドネシアなどの海外でも実施されています。
登録支援機関の役割
外国人材を受け入れる際、企業自らが生活・職業支援を行うか、または「登録支援機関」に委託する必要があります。
登録支援機関が担う主な支援内容
- 入国時の空港出迎え、住宅確保の支援
- 日本語学習支援
- 生活オリエンテーション(銀行口座・携帯電話契約、交通ルールなど)
- 定期面談・相談対応
- 転職や契約終了時の支援
これらは法律で義務化されている支援内容であり、怠ると企業に指導が入る場合もあります。
委託のメリット
- 法令で定められた支援業務をアウトソースできる
- 外国人との文化・言語の違いに対応した専門的フォローを受けられる
- 企業は本業である清掃業務に集中できる
受け入れ企業側のポイント
1. 受け入れ体制の整備
外国人材が安心して働けるよう、生活支援や相談体制を用意する必要があります。自社で難しい場合は「登録支援機関」に委託するのが一般的です。
2. 教育・指導
清掃作業は安全面の配慮が欠かせません。洗剤や薬品の取り扱い、清掃機械の操作、転倒防止など、安全衛生教育の徹底が必須です。言葉の壁を考慮し、写真や動画を使った視覚的マニュアルが効果的です。
3. 人材の定着
ビルクリーニング業務では、利用者との簡単なやり取りが発生します。そのため、日本語での基本的なコミュニケーション力が求められます。待遇面や労働時間だけでなく、職場環境の改善や人間関係づくりも離職率を下げるカギになります。
実務上の注意点
- 病院・福祉施設では感染症対策の知識が必要になるため、追加研修が望ましい
- 早朝・夜間勤務が多いため、生活リズムの配慮やシフト調整が必要
- 他分野と比較して 日本語力を重視すべき分野である
まとめ
ビルクリーニング分野における特定技能外国人の受け入れは、制度上のハードルは高くありません。しかし実際の現場運用では、
- 特定技能評価試験をクリアした即戦力人材の活用
- 登録支援機関による生活支援の仕組みづくり
- 日本語でのコミュニケーションと安全教育
この3点を意識することが成功のカギとなります。
行政書士事務所RTSでは、特定技能に関する 相談・申請サポート・登録支援機関との連携 までワンストップで対応可能です。外国人材の受け入れをご検討中の企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。
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