2019年にスタートした在留資格「特定技能」は、人手不足が深刻な産業で一定の技能を持つ外国人材の就労を認める制度です。2024年3月の閣議決定で対象分野が拡大し、現在「特定技能1号」は全16分野が対象になっています。制度運用の細則や統計も随時更新されており、直近も告示・要領の改正が続いています。


受け入れ可能な分野一覧(特定技能1号:16分野)

  1. 介護
  2. ビルクリーニング
  3. 工業製品製造業(旧・製造3分野を再編)
  4. 建設
  5. 造船・舶用工業
  6. 自動車整備
  7. 航空
  8. 宿泊
  9. 農業
  10. 漁業
  11. 飲食料品製造業
  12. 外食業
  13. 自動車運送業(2024年追加)
  14. 鉄道(2024年追加)
  15. 林業(2024年追加)
  16. 木材産業(2024年追加)
    (出入国在留管理庁「特定技能1号の各分野」および拡大の閣議決定に基づく。名称・範囲は省令や要領の改正で更新されます)

ポイント:2024年に「自動車運送業・鉄道・林業・木材産業」が新規追加。製造分野は「工業製品製造業」として整理されています。分野ごとの業務範囲は職種・業務区分で細かく定義されます。


特定技能1号と2号の違い(どの分野で家族帯同・永続的就労が可能?)

区分在留期間家族帯同対象分野
1号通算上限5年原則不可上記16分野すべて
2号期間上限なし(更新可)11分野(※「介護・自動車運送・鉄道・林業・木材産業」を除く)

2号は当初「建設」「造船・舶用工業」のみでしたが、2023年の方針転換で介護を除く多くの分野へ拡大。ただし、2025年時点でも自動車運送・鉄道・林業・木材産業は2号の対象外です。2号への移行には分野ごとの「2号評価試験」合格や実務経験等が必要になります。


直近の制度・運用アップデート要点

  • 告示・要領の改正が継続:例として、自動車運送分野の要領別冊改正(2025年7月)など、分野別の細目が見直されています。受け入れ企業は常に最新版の要領を確認しましょう。
  • 届出ルールの見直し(2025年4月施行):届出項目・頻度の変更等、事務運用の効率化が進んでいます。支援体制の整備やコンプライアンスは引き続き必須です。

分野別の受け入れトレンド(概況)

出入国在留管理庁の公表資料では、特定技能の在留者数は年々増加。直近の取りまとめ(令和6年12月末や令和7年初の速報)でも増勢が確認できます。分野別では製造系・飲食料品製造・外食・介護・建設などが大きな受け皿になっています。最新の人数は同庁の定期公表を参照してください。


受け入れ企業が押さえるべき4つの実務

  1. 業務範囲の適合性確認
     分野・業務区分に合致した職務設計(ジョブディスクリプション)を作成。合致しない業務付与は不許可・違反リスク。
  2. 支援計画と体制
     1号では受入れ機関または登録支援機関による支援が必須。生活ガイダンス、住居確保、母国語相談などの必須支援を計画的に実施。
  3. 報酬・労働条件の適正化
     日本人と同等以上の報酬、社会保険加入、法令遵守を徹底。就業規則・36協定・安全衛生も分野特性に応じ整備。
  4. 試験・資格の把握と更新管理
     各分野の技能評価試験日本語要件(例:JLPT N4/JFT-Basic)と在留期限・更新時期を正確に管理。2号移行要件(試験・経験)も早めにロードマップ化。

2024年追加4分野の受け入れのコツ(ダイジェスト)

  • 自動車運送業:1号のみ対象。運転者の安全教育・健康管理、勤怠・拘束時間管理がカギ。法令遵守(改善基準告示等)に強い体制を。
  • 鉄道:運行安全・設備保守等で厳格な適性と訓練体制が必要。業務区分の定義に沿った配置を。
  • 林業/木材産業:安全衛生(伐木・搬出、機械使用)と地域生活支援がポイント。季節変動・現場移動への配慮を。

よくある質問

Q. どの分野が自社にフィットする?
A. 求人の実務内容が分野の「業務区分」に一致するかが最優先。曖昧な場合は職務内容を分解し、該当要領・Q&Aで照合を。

Q. 2号で長期雇用したい
A. 2025年時点では「介護・自動車運送・鉄道・林業・木材産業」を除く11分野が2号対象。該当分野なら2号評価試験と実務要件の準備を。

Q. 最新情報の確認先は?
A. 出入国在留管理庁の特定技能ポータル(制度説明・手続)、制度運用状況(人数統計)分野別要領を定期的に確認しましょう。

まとめ

  • 2025年時点で特定技能1号は16分野。2024年に自動車運送・鉄道・林業・木材産業が追加。
  • 特定技能2号は11分野で家族帯同・更新上限なし(介護・自動車運送・鉄道・林業・木材産業は対象外)。
  • 制度・要領は更新が続くため、最新の告示・要領・統計を確認し、業務区分適合/支援体制/労務コンプラを固めることが成功のカギ。

行政書士事務所RTSのサポート

特定技能の受け入れを検討している企業様からは、

  • 「どの分野で受け入れ可能か分からない」
  • 「技能試験や日本語要件の確認が不安」
  • 「登録支援機関に任せるべきか迷っている」

といったご相談を多くいただきます。

行政書士事務所RTSでは、

  • 最新の法令・要領に基づく分野適合性チェック
  • 申請書類の作成・提出代行
  • 受入れ計画や支援体制構築のアドバイス
  • 更新・2号移行までを見据えたトータルサポート

を得意としております。

特定技能制度を活用し、安定した外国人材の受け入れを成功させたい企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

増田良和
増田良和